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2010年10月24日(Sun) 【やっと++】 お目当ての小説読んだよー! 『現代ドイツ幻想短編集』のハンス・ハインツ・エーヴェルス著の『スターニスラワ・ダスプの遺言』。 この話に至るまで、7作他の話があるんだけど、読みながら泣きそうになりました。 あまりに読めなさすぎて! 最初の5作はダスタフさんという方が書いたもので、翻訳家さんも違うんですが。これの最後の二本がもうすごい。 最初の三本は内容を理解できたんですが、この二本は無理。無理ったら無理。 ぐねぐねとした文体に延々と続く描写と説明。こんなに読みにくいのに出会ったのは、グールド以来だよ! と、自分の読書スキルのなさを棚に上げて嘆きつつ、お目当ての話が読めるのか非常に不安になりました。 幸いにもお目当て作家さんの翻訳家さんは、私でも読める優しい翻訳をしてくださっていたので読めたけどね! この作家さんの話は3つあるんだけど、 一つめは犯罪者が妄想だか夢だか現実だかわからない化け物につきまとわれる話、 二つ目はカーニバルで広場を樹がひたすら右往左往する話、 と、シュールではあるけど別に怖くも残酷でもないものばかり。 これはそこまですごい話じゃないかもな、と思いながらお目当ての遺言を読んだら、 これまでとガラリと違う雰囲気の話にぎゃーってなりました。 なんだこれ!期待薄とか思ってすいません! 十分すぎる残酷っぷりに戦慄とにやにやが止まんないよ! 内容としては、ある娼婦崩れの歌姫に想いを寄せた伯爵がいました。ただ、その女は伯爵にひどいあしらいばかりをします。もらった薔薇をうさぎに食わせたり、もらったダイヤを売り払ったり、他の男といちゃついてるときにどぶに落ちて伯爵に助けてもらったり。そのくせ灯り持ちをしなよ、と小馬鹿にしたり。 まあとにかく献身的なまでに尽くす伯爵に対して、女はひどいことばかりするんですね。 で、女はある日医者に結核で余命三ヶ月宣告を受けちゃいます。そうなってから、女は伯爵に「あなたのものになってあげる」って言うわけですね。これも嫌がらせ感覚で。 伯爵は喜んで迎えて、医者にかからせたり養生させたりで病気も治して、宗教も身分も違うのに結婚したりと相変わらずの献身っぷり。 女の方もそんな伯爵の愛に感銘を受けるなりして、『伯爵の愛』を愛するようになるんですね。 ……伯爵自身じゃねぇのかよ、と思ったんだけど、まあこの辺は伏線でした。 そのあと女は伯爵の友達と浮気しちゃいます。友達は遊びのつもりだからあっさり出ていこうとしたら、女に一緒に行くとせがまれて困りまくり。 「君を養うほどの財産はないよ」って断るんだけど、「そんなもの、あの人(伯爵)が下さりますわ」と強気な女。 この女気が狂っとる、と思う男を放置して、女は伯爵(旦那)の元へお金をせびりに行きます。 まあ、そこで断られて男は行ってしまって、女はそのあと病気で死んでしまう。という話でした。 ここまでなら最低な女だねー、で済む話なんだけど、そこではまだ終わらないんですね。 女の残した遺言書があって、それを伯爵は友人と一緒に見るように言われてるわけです。 そっから女の復讐が始まるわけだけど、そのえぐさがもうすごいの。ていうかなんで伯爵に復讐するのか本気でわからない。 友人も巻き込まれてはいるけど、伯爵が可哀想すぎる。ただ献身的に愛した伯爵が、ひとつだけ女の言うことを聞かなかった(しかもそれも女を愛してるから手放したくなかったって理由だし)だけでここまでするか。 伯爵が可哀想で可哀想で、だけどもその追い詰められっぷりにちょっと萌えました。(最低) もっと長編で読みたかったな〜と思いつつ、訳者がこの方で本当によかったと感謝しました。 まだ本は半分以上残ってるので、他にも素敵な話がないか期待しながら全部読みたいと思います。 現代ドイツ〜読み終わりました。 怖いというより不思議な話が多かったです。『ファン・セラノの手記』が惨殺されたり生きたまま内臓もぐもぐされたりで、ちょっと残酷でした。 『ヴィンチガウのペスト』が読んでいて不快な気分になりました。猿うぜー!そしてちょっとロミジュリみたいなかんじで切ない。 『窓の顔』はちょっとぞくっとして切なかった。なんか外国のサスペンス映画にありそう。 個人的に一番切なくなったのは『踊る足』でした。別に誰も死んでないんだけど、主人公の執着っぷりを思うとすごく可哀想。閉ざされた部屋の謎を知れるかも!って時に、城から追い出されちゃったんです。私も広間の幽霊たちのダンスの全貌を見たかった。すごく残念。 今は渋澤龍彦(本当は漢字が違うんだけど、旧字なのか難字なのか出てこない)翻訳全集を読んでいます。 お目当ては2作目なんだけど、1作目の『サド侯爵の手紙』も、なかなか興味深く読んでいます。 サド侯爵はサディズムの語源になった、あのサド侯爵です。人生の25年を獄中で過ごした侯爵の、周囲の人へあてたお手紙。 つまりは多分実際にサド侯爵が書いたものなんだよね。さすが作家なだけあって、手紙なのになんか文学的ですごいです。 サドは性的倒錯者で、娼婦を相手に縛ったりぶったりした変態、ってことしか知らないんだけど。これ読んでると、なかなかのお坊っちゃんだったんだなあと思えてきた。 フランス人の言い回しなのかもしれないけど、すごく必死に妻とか周囲の人に助けを求めたり愛を乞うたりしています。 サドの一生とか読む前に果たしてこんなものを読んでいいんだろうか私。なんだかすごくもったいないことをしてる気がする。ある程度サドの人柄とか生い立ちとかを知ってる上で読んでこそじゃないのか、こういうのって。 そしてわりと厚いこの本の、3分の1がこの手紙で占められてるのがなんとも。 澁澤(あ、変換できた)先生の翻訳はとても読みやすくて綺麗なので、すごく助かります。 綺麗なのはサドの文章のおかげかもしれないけど、翻訳家さんのセンスもあると思うんだ。 とりあえず、今のところ一番おいおいと思ったのは、サドがほとんど会ったことのない実の娘に会ったときの感想。 『私はつくづく娘を観察しましたが、たしかに彼女は精神においても容貌においても、ふとった百姓の娘そのままです』 実の娘になんてひどいことを! なんというか、サドは色んな意味で純粋というか、やっぱりお坊ちゃんなんだな。手紙を読んでいても、今のところねじ曲がった悪意みたいなものは感じられません。ひたすら嘆いて懇願してるみたいな。 貴族さまは根からお上品なんだなあ。 サドの手紙を読み終えました。 次に控えてるイギリス人のまえがきらしきものだけ読んで、今日の読書は終了! 正直もう頭が働きません。 比較的読みやすいとはいえ、やっぱり翻訳ものは苦手です。面白いし文章も好みなんだけど、なぜだか意味を理解するのに労力がいるんだよ。 内容がするする頭に入ってこないというか。 気を抜くと、読んでるはずなのに今なにが起きているのかすらわからなくなる。 どんだけ頭が悪いんだってかんじですね。 サド侯爵の手紙は、だんだんと攻撃的になっていってました。妻に対する独占欲がまじ半端ない。 胸のあいた服を着て会いにきたら「娼婦」面会時に役人が立ち合ったら「淫売」と言わんばかりのむちゃくちゃっぷり。 挙げ句は浮気を疑ったり、女相手にもレズビアンを疑ってたりともう大変。 ちなみに浮気なんてとんでもない!ばりに言うくせに、自分はそもそも浮気でした行為が元で幽閉されてるってのもすごいなあと思いました。 しかも一人や二人じゃないもんね。 女の浮気は罪だ!って声高に主張してらして、自分は人の家庭を壊すような関係を結んだことはほとんどない、ってとある手紙で訴えてるのがとくに印象的でした。 三人もいないくらいだ、って書いてたけど三人もいれば十分です侯爵。しかも三人のところは元々二人って書いてて書き直した跡があったらしい。 なんという几帳面。ちょっと可愛いじゃないか。 あとは細長い容器を作って届けるように妻に頼んでる辺りで驚愕した。 長さとか太さとかをきっちり指定して、なにに使うのかと思えば自分の後ろに入れて楽しむためだそうで。 なんという変態。 しかも中にはばかでかい容器を頼んだりもしてたそうで。 素晴らしい自己開発っぷりですね侯爵! きっちり読者のために長さと太さと計算方法まで印されてたけど(センチに直すと何センチとか)さすがに計算してみる気にはならなかったよ! とりあえず訳者さんのサービス精神には敬意を払っておきたいです。 つーか、よく名前を見かける作家のサドが、サド侯爵と同一人物だということをさっき知ってちょっとびっくりしました。 ソドムとか書いたのこの人だったんですか。知らなかった。 もっと後世で、サドに感銘を受けたかなんかした作家がそういう名前を付けて活動してたのかと思ってたよ! つまりはサド侯爵の本も読もうと思えば読めるわけなんですね。 うわー、読みたいけど絶対読めなさそうだー。 つーか今日の日記、本の話しかしてないですね。 なんかすいません。 本当はシンフォニアもしたかったんだけど、本読んで色々してたら時間がなくなってしまった。あと昼寝もしたよ。(子供か) 昼寝のおかげでまだそんなに眠くないので、小説の見直ししていけそうなら更新したいと思います。 いちゃいちゃするクラトスとユアンが書きたかったのに、レネゲード萌えに走って脱線した挙げ句、結局いちゃつかない二人の話です。 ユアンさまは強い人だけど、たまには弱ってもいいと思うんだ。 ていうかその弱みにつけこませようと思ったのに……ぶつぶつ。 07:25 重要なお知らせ@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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