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きまぐれ日記

2012年07月15日(Sun)
【ちびちびと+】
一日一冊ペースで読んでいた『MONSTER』を、今日やっと読み終わりました。
いやー面白かった。私のつぼ設定満載すぎる漫画すぎてやばいくらい面白かった。
有名な漫画だから知ってる人もいるだろうけど、一応説明すると。
舞台はドイツ。天才脳外科医のテンマ(日本人)が働く病院で、運び込まれてきた銃で撃たれて瀕死の男の子を手術して助けます。
ところがどっこい、その男の子はとんだモンスターで人を殺しまくってる。さらにテンマはその子の犯した殺人の容疑までかけられてしまった。
僕があの子を甦らせてしまったせいで、たくさんの人が犠牲になってしまった……と悔いたテンマが逃亡しながらその少年(成長して青年になってる)を殺すために探す旅に出る、的な話でした。
うん。大体は合ってるよね。
モンスターっつっても本当の化け物じゃなくて、要は人としての心を失ってしまった殺人鬼。そうなった原因は昔行われてた孤児院での人体実験、ときた時点でもう私の燃えゲージはマックスでした。
正にこんな話が見たかった!と興奮して読み耽ったよ。すごく面白かったよ。
メインの話以外にも、色んなキャラの人生が交錯してて、なんというかドラマがすごい。話も深い。謎ももっさり。
出てくる脇役も濃いのなんのって。
この人の話だけで一本書けるんじゃないのって濃さのキャラをぽんっと出してすっと引いていく大盤振る舞いっぷりは見てるこっちがもったいなくなるくらいでした。
自分が殺した女の娘を育てる傭兵とか、青春時代を殺しに費やして引退してからは涙もろくて気のいいレストランのマスターをする元殺し屋とか、息子が人を殺して刑務所に面会に行く元刑事の父親とその妻とか、戦争のときに人を殺したせいで鳥に嫌われてそのことを悔いながら何十年も森を訪れ続ける男とか、なんかもうどれもこれも泣けて泣けてたまらなかったです。
ほぼ1冊に一回くらいのペースで用意される泣かせどころに私の目は常にうるみまくりさ!
ちなみに脇役で一番好きなのは、女に関わるとろくなことがない元人殺しの男でした。
ろくなことがないってわかっていながら深入りする姿が馬鹿でかっこよすぎて泣いた。
でもこの漫画で一番好きなのはダントツでグリマーさんだけどな!
脇役ではないと思うんだ。メインでもないけど、準レギュラーくらいの位置にいる気がする。
グリマーさんはフリーのライターで、昔あった孤児院での実験を調べてる人なんだけど。
いつもニコニコしてて子供好きなさえない優男で、初登場時は普通のおじさんなんだよ。
でもどんどんと明らかになる彼の過去とか、本質とかがやばい。
捕まってリンチを受けてるときに、(余談ですがこのときのグリマーさんへのリンチが個人的にこの漫画で一番えぐくて読んでて辛かった)「超人シュタイナーって知ってる?昔あったアニメなんだけど主人公がピンチになると、現れて悪いやつらをやっつけてくれるんだよ」みたいなことをリンチしてる人たちに言うんだよ。
そしたら案の定彼らは笑って、「そんなの来るわけねーだろ」ってリンチを続行。
結局、危ないところを第三者に助けられるんだけど、その第三者が殺したのは一人。でもグリマーさんが目覚めたら死体は3体。(リンチしてたやつら全員)死因も銃殺一人であとの二人は撲殺。
それを見たグリマーさんは一言。「あーあ、またやっちゃったよ」。
実は超人シュタイナーとは、主人公の別人格で、ピンチになると入れ替わって敵をぼこぼこにやっつけてくれるヒーローだったのです。
そのアニメ通りのことがグリマーさんにも起きてるんだな。
もうこの時点で「なにこの人!?」って私は興味津々ですよ。
その後、グリマーさんも実はその人体実験をしてた施設の出身者で、精神改造をされてストレスや危機を感じると凶暴になって周りの人を殺すバーサーカーになることが判明。
その強いこと強いこと。銃を持った複数人に対して、グリマーさんは素手で圧勝するんだよ。
しかも、実験のせいで昔の記憶もなければ感情もない。
自分の息子が死んでも悲しいって思えず、子供たちに懐かれてもどんな顔をしたらいいのかすらわからない。
常にニコニコしてるのも、楽しいわけでも嬉しいわけでもなく、ただ教えられた笑顔を作ってるだけ、ときたもんだ。
うわーん!グリマーさーん!!
そのくせすっごくいい人なんだよ。困ってる人には助けの手を差し伸べるし親切だし子供には常に優しいし、人の身代わりになって犯人のふりをするし。
自分をこんな目に遭わせた首謀者をずっと探してるのも、なんというか切なすぎて泣ける。
感情がないから、きっと彼の中には怒りもないんだろうな。
感情のない状態がどういうものか想像もつかないけど、きっとすごく苦しいんだろうな。むしろ苦しいなんてものもないのかな。虚しいのかな、とか考えてたら……うわーん!グリマーさーん!!
とにかく大好きです。
萌えじゃなくて、なんというか人として好きだ。この人の生きざまとか行動がかっこよすぎる。最終巻ではすごく泣いた。
なんか、ロボトミー手術を考案したお医者さんは、自分の患者さんに殺されたって話を思い出しました。
ロボトミーってのは頭蓋骨に穴開けて、前頭葉を除去することによって精神的な病を治す手術(だと思う)なんだけど。
色々と問題がありすぎるので今はもちろん行われてない手法です。詳しいことは知らんけど。
まあ、当時は画期的な手術だったらしいんだけど、色々な副作用のせいで苦しんでる人たちがいたんだよ。
その手術を受けた人の一人が、感情を失ったかなんかして、ずっと無気力で虚しい生活を送ってたんだけど。
ある日、綺麗な夕日を見たときにその夕日を綺麗だと思えない自分に愕然として。それで、自分に手術をした医者を殺して自分も死のうと決めた、って話をどこかで読んだことがあります。
それにちょっと似てるなあと思いました。
グリマーさんは殺そうとしたわけじゃないけど、心の動きはちょっと似てるんじゃないかな。やっぱり報復をしたかったんだろうし。
ロボトミーは違うけど、この漫画には多分、実際にあった事件とか殺人犯とかを参考にしてる部分が多々あると思うんだよな。
これがこれだ!って言えるほどの知識が皆無なんで、想像だけど。
唯一、刑務所で精神科医と面接する最初の殺人者だけモデルにしたらしき人がわかりました。
あの眼鏡といい体格といい母親に対する恨みといい、ケンパーにそっくりだ。しかも精神科医を脅すシーンは、レスラー氏の著作にあった面会シーンに似てる。
あれだけ参考にしたとも思えないので、他にも色々あるんだろうな。
たぶんわかる人にはわかって、「ああ、あれだ」となる仕様になっているんだと思います
なんにせよ、うまく実際の事件を創作に昇華してるからこそ、リアリティーがあってこんなにも面白い作品になったんだと思います。
そして私はこういう作品が大好きだ!!!
なんかアニメ化もしてるらしいから気になるなあ。グリマーさんのところだけでも見たいなあ。



更新しましたー。
5つ目のリクエスト、燐が弟で雪男が兄なお話です。
逆転してもなんかあんまり変わらないような気がしますね。
微妙な違いを書きたいんだけども、これがなかなか難しい。発想の貧困さがたたりまくってるよ。
まあ、気にせず萌えの赴くままに2も書きたいと思います。

21:49

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