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【No Title】 「結局、この世界には光なんて無かったのよ。」 彼女は散々語り尽くした挙げ句、そう呟いた。 「光が無かったらなにも見えねぇだろ」 「見えてないよ。昔も今も。」 そう言って彼女は俺にタバコを求め手を差し出した。 「タバコならやんねーぞ」 「ケチ」 「体に悪ぃぞ」 「KKだって吸ってるじゃない」 「お前は子供か」 そう言って、タバコを一本差し出すと、彼女は火をつけて、ボーっと吸いはじめた。 「私には、なにも見えていなかった。この仕事を始めだ時から、既に。」 彼女の口から、吐き出される煙は空へと昇り、世界に満ちて消えた。 「人間、そんなもんだろ」 「・・・さぁ、私にはわからないな」 彼女は雲に埋もれた空を見上げていた。 「もし、悩んで、悩んで、苦しくなって、楽になりたいと思ったら、自分一人で悩むな。俺が受け止めてやるから。」 彼女は振り返り、俺を見つめた。 「うん。」と呟いた彼女の目には迷いの変わりに涙で溢れていた。 曇り空にキス 19:42 コメント(0) [コメントを書く] 重要なお知らせ@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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